1901年~ その他金属 イギリス

イギリスのハーフペニー青銅貨(ゴールデン・ハインド号)

2022年5月17日

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ハーフペニー青銅貨のデザイン

プレゼントでもらえるコインのデザインは、下の通りです。上側は、エリザベス女王です。製造年代は1954年~1970年ですから、肖像が若いです。下側は、ゴールデン・ハインド号(the Golden Hind)です。この船は、イギリスで初めて世界一周を成し遂げています。

ハーフペニー

ハーフペニー

画像提供:(株)ダルマ

コインのスペック

  • 発行国:イギリス
  • 額面:ハーフペニー
  • 年号:1954年~1970年
  • グレード:FDC(完全未使用)
  • 材料:青銅

なお、上の写真の表面に細かい傷がありますが、グレードは完全未使用です。

コインの世界で「未使用」とは、流通していないという意味です。よって、流通前の保管時に傷がたくさんついても、流通前についたものならグレードは下がらず、未使用と判定されます。このあたり、コイン以外で一般的に使われる「未使用」とは意味が大きく異なります。

そして、未使用の中でも状態が良いものが完全未使用です。完全未使用なのに傷がある理由は、コインの保管・運搬方法にあります。

プルーフの記念コインでもない限り、造幣局は、多数のコインをまとめて袋に入れて保管します。そして、そのままガチャガチャと運びます。ワレモノではないので、比較的無造作に扱うでしょう。すなわち、保管や運搬中に、コインがぶつかり合って細かい傷がつきます。よって、完全未使用でも小さな傷がつくことになります。

ゴールデン・ハインド号

では、コインに描かれた船を紹介しましょう。この船はゴールデン・ハインド号(the Golden Hind)で、イギリスで最初に世界一周に成功しました(世界2番目)。また、航海は1577年から1580年の長期に渡りました。

ハーフペニー

なお、世界初の世界一周を成し遂げたのは、マゼラン率いる船隊です。航海は1519年から1522年にかけてでしたので、ゴールデン・ハインドはマゼラン隊の半世紀ほど後に世界一周を達成したことになります。マゼラン一行の世界一周がいかに偉大な成果なのかが、良く分かります。

しかし、マゼランは航海の途中で戦死しています。よって、ゴールデン・ハインド号の船長(フランシス・ドレーク)は、船長として世界で初めて世界一周した記録を持っています。

ちなみに、ゴールデン・ハインド号は16世紀の船ですから現存しないものの、レプリカがイギリスで展示されています。下は、ゴールデン・ハインド号の絵です。

ゴールデン・ハインド号

画像引用:Tudor Chronicles

絵を見ますと、数多くの砲門があることが分かります。これはガレオン船と呼ばれるタイプの船で、外洋航海に優れていました。また、従来の船舶よりも多くの荷物を積むことができました。

フランシス・ドレーク

ここで、フランシス・ドレーク(Francis Drake)船長について概観しましょう。フランシス・ドレークは、若いころから航海技術に優れていました。そして、スペインと戦って負けてしまい、何とか生きて逃げ帰った経験があります。このため、スペインに対する敵意が強かったようです。

その後、ゴールデン・ハインド号に船長として搭乗し世界一周する際、アメリカ大陸周辺を通過しました。当時、アメリカ大陸は主にスペインが支配しており、イギリスと敵対していました。そこで、スペイン船等を襲撃し、金銀を奪っています。

その金銀をイギリスに持ち帰り、ゴールデン・ハインド号に出資した人々に配当として分配しました。

そして1588年、アルマダの海戦を迎えました。これはイギリスとスペインの海戦で、フランシス・ドレークは副司令官として参戦。事実上の最高責任者だった模様です。イギリス艦隊はスペインの無敵艦隊を破って壊滅的なダメージを与えました。

イギリスにとって、フランシス・ドレークもゴールデン・ハインド号も、強いイギリスを体現した英雄的存在です。

このように書くと、アルマダの海戦でイギリスがスペインを破って、世界の覇権国へと突き進んだイメージになります。実際には、スペインは米大陸を領有する巨大国家であり、地位が逆転するにはさらに年月が必要でした。

コインの表側

次に、コインの表の面を確認しましょう。エリザベス2世の肖像が描かれています(ゴールデンハインド号は、コインの裏面です)。1967年のコインですから肖像は若く、一般的に「ヤングヘッド(young head)」と呼ばれています。

ハーフペニー

コインの周囲に書いてある文字は、「ELIZABETH・II・DEI・GRATIA・REGINA・F:D:」です。英語で”Elizabeth II, by the Grace of God, Queen, Defender of the Faith.”となり、「エリザベス2世 神の御恵みにより 女王 信仰の守護者」という意味になります。もう少し日本語らしく訳すなら、「神の御恵みにより信仰の守護者となった女王エリザベス2世」です。

表はエリザベス女王、裏はゴールデンハインド号。歴史がギュッと詰まったコインです。

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